専門的な動画を制作する5 ナレーション

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ナレーターは必ずしもプロを起用する必要はない。場合によっては、この記事を読んでいるあなたがしてもいい。
今回は、ノンプロの人がナレーターを務め、自分で収録する方法について述べる。

プロ・ナレーター vs ノンプロ・ナレーター

プロのナレーターは確かに滑舌がよく聞きやすい。専門的な分野の内容でも、熟知しているかのような口調で話すので、安心して聴ける。しかしあまりにもナレーション、ナレーションしているので、やはりプロのナレーターであり、この分野の専門家ではないんだなと思うこともある。
それはプロのナレーターの弱点ではない。ただ、そうした特徴があるということを念頭に入れておくといいかもしれない。

一方、ノンプロはいくら練習しても素人くささが付きまとう。それがかえって、手作り感とか、当事者感を生むことがある。
どちらがいいかは、ナレーションをつける動画による。
あくまでもスタイリッシュに決めたいのなら、プロ・ナレーターを起用すべきだ。
話す内容と作り手の思いをしっかりと伝えたいのであれば、ノンプロ・ナレーターでもいい。

そう考えると、ノンプロ・ナレーターの活躍の場面は、意外と広いかもしれない。
たとえば、製品を海外企業に向けて紹介する場合、言語によっては、プロ・ナレーターを探すのがむずかしい場合もある。そんなときは、その言語が操れる社員にナレーションを任せるという手もある。たとえ棒読みでも、客先の言語でアプローチしようとする姿勢は好感を生むからだ。

ナレーションの準備

プロ・ナレーターはナレーション原稿を入手したら、まず、読み方を確認していく。読みにくい熟語は、あらかじめ読みがなを振る。専門用語はイントネーションにも気を配る。注1

注1 専門的な動画を制作する4 編集でのべたように、ナレーション原稿の読みがなは、本来、原稿の執筆者が指定すべきである。ナレーターは専門家ではないので、間違った読みがなを振ってしまう場合がある。余計なトラブルを未然に防ごう。

それから練習する。そうやって、本番の収録に臨むのである。
当然、ノンプロ・ナレーターも同じ手順を踏まなければならない。よく
「練習しすぎると、素人らしさがなくなるのでよくない」
という人がいるが、これは誤りだ。収録前の数日間練習したくらいで、素人がいきなりプロレベルに達することはない。
家族や友人に聞いてもらい、聞き苦しい点をしてきしてもらうとよい。一人で練習するときは、自分のナレーションを録音し、自分で弱点を探ろう。聞きやすいナレーションになるまで、しっかり練習しよう。

ナレーションの収録

プロ・ナレーターは防音設備の整った収録スタジオで、指向性マイクを使って収録する。この場合、ディレクターが付き、あれこれ指示してくれる。

ノンプロ・ナレーターはそんなことはしていられない。しかし大丈夫。
静かな場所で、ICレコーダーを口元に近づけて録音しよう。
外部マイクを使うと、よりきれいに録れる。
マイクALC機能があれば、ONにするとよい。ALCとはオートレベルコントロールのことで、大きい音は少し小さく、小さい音は少し大きく録音し、音割れやひずみを抑え、聞き取りに適した音声に録音ができる。
スマートフォンを使う場合は、是非、ピンマイクを使ってほしい。スマートフォンはノイズを拾いやすく、音が割れることも多いので注意しよう。

録音の際、音声データはできる限り高音質に設定しよう。高音質にすればするほど、録音できる時間は短くなるが、この場合は音質重視でいく。詳しい設定方法はICレコーダーのマニュアルで確認してほしい。
よくわからない場合は、ICレコーダーでよく採用されているMP3形式にしよう。MP3は動画編集には好ましくない場合もあるが、それは動画編集者(コーディネーター)が適切な形式にコンバートすればよいのであって、ナレーター側が気を使う必要はない。

なお、収録は原稿を読むだけでよい。映像に合わせて、間合いを取ったりする必要はない。一文ずつ、ふつうに区切れを入れれば、動画編集者が音声データを切り張りして使ってくれる。
また、ナレーション原稿の頭から終わりまで、一つの音声データにする必要はない。区切りのいいところで、少しずつ区切りながら収録して、いくつもの音声データにしてもよい。
もし、何度やってもうまくいかないときは、長めの休憩をとり、ほとぼりが冷めてから再挑戦しよう。

収録した音声データは順番がわかるようなファイル名にして、動画編集者またはコーディネーターに送る。

まとめ

映像によっては、ナレーターは必ずしもプロである必要はない。ノンプロがナレーションを行う場合は、聞き取りやすいレベルに達するまでしっかり練習したうえで、ICレコーダー等を使って録音しよう。音声データは1つのファイルにする必要はなく、区切りのいいところで、少しずつ区切りながら収録するとやりやすい。

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